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国内大会:Best Presentation Award

2013年度サービス学会 第1回 国内大会 開催日:2013年4月10日〜11日

Best Presentation Award

第1回サービス学会国内大会 Best Presentation Awardとして、以下を表彰致します。
4月27日の査読委員会において、各部門でノミネートされた発表について審査が行なわれました。審査基準は、サービス研究におけるテーマの重要性、論理的整合性、研究手法の妥当性、実務的適合性、論文形式の妥当性、発表のおける態度、発表時の提示資料の分かり易さ/訴求力の各項目、また、特に学生部門では上記に加えて、今後の発展可能性を含めて審査を行いました。 なお、表彰者は第2回国内大会に招待され、表彰されます。副賞として、第2回の大会参加費は無料となります。

口頭発表

Best Presentation Award (一般部門)

芳賀麻誉美 一橋大学
顧客の参加行動と満足をめぐる構造探索と価値共創支援 ベイジアンネットワークによる検討

    【選考理由】本研究はサービス研究において重要なテーマである価値共創、特に顧客の共創行動への参加意向やサービスへの満足度等が、国や文化的個人特性に影響を受けることを明らかにしたものである。本論文は海外展開を行っている教育サービス企業を対象に、顧客である学習者の保護者を対象に調査を実施し、ベイジアンネットワークの構造探索を使用して関係性を探索した点で、手法妥当性において高く評価された。また、上記以外にも、東洋的な文化特性を持つ対象者と西洋的な文化特性を持つ対象者で、共創行動への参加に大きく差があることや、従業員の信頼、ロイヤリティの向上が、顧客参加や満足度のカギとなることなどが示され、結果の実務現場への適用可能性も高く評価された。

Best Presentation Award (学生部門)

根本裕太郎 首都大学東京
設計知識管理による製品サービスシステム設計支援手法

    【選考理由】本研究は、製造業のサービス化という重要テーマに関連し、製品サービスシステム(PSS)を対象に、その効果的な設計を行うための支援方法を研究したものである。設計における知識活用に焦点をあて、十分な知識や経験を有さない設計者でも優れた設計解を出せるよう、PSS設計に有効な事例知識を表現するための手法を構築し、それら知識を効果的に設計者に提供するための設計支援手法の開発を行なっている。本論文は、論文の形式の妥当性や発表態度、今後の発展可能性において評価が高かったことから選定された。特に、研究の発展可能性の評価は高く、今後より実務への適合性を考慮して、研究を発展されることが期待される。

ポスター発表

Best Presentation Award (学生部門)

増田央 北陸先端科学技術大学院大学
価値共創パターンからの企業分類による文化的特性の明示

    【選考理由】本研究はサービス研究の重要テーマである価値共創に関するパターン分類を目的としたもので、文化に依存するサービスと標準化されたサービスという分類軸を使用し、経営者意識調査による飲食業・宿泊業の企業分類を行なった文理融合型研究である。結果、4 つのクラスターを特定し、さらに、文化を重視するハイコンテクスト・非拡大志向のクラスターが老舗に特徴的であるという知見を得ている。現時点では一般化には至っていないものの、文化と企業特性のより一般化された分析、実務への適合性を志向して研究を進められれば、今後の発展性が期待できる。

Best Presentation Award (実務部門)

岡宏樹 京都大学
脳ドック検診における生活者視点でのサービス価値構成の分析
    【選考理由】本研究は、予防医療サービスである脳ドックの利用意向向上を目的とするものであり、その高い実務への有用性が評価された。人間ドックと脳ドックの比較において利用意向を高める価値要素の特定し、それらの価値要素を支える情報技術に関するユーザの利用意向分析を実施している。結果,脳ドックでは、医師による高度な専門性と手厚いサービスの両面が高く求められること、また、医師の高度な専門性を支えるコンピューター診断支援システム(CAD)と手厚いサービスを発展的に支える予防支援サービスシステムが重要性であるとの知見を得ている。サービスにおける受益者と提供者の両視点を持って情報技術の活用方法を探った点でも優れたアプロ―チと考えられる。医師のヒューマンスキル等の要素も考慮されればより発展的な研究となるものと考えられ、今後の研究が期待される。

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